前震の発生から2週間、現地ではいまだ余震が続き全体の被害状況も掌握できておらず、またインフラ復旧にも地域差があることから、現在も4万人近く(4月27日9時現在、熊本県災害対策本部発表)の人が避難生活を送っています。災害医療においては亜急性期をむかえ、災害によるストレスや長引く避難生活による負担に対応する “こころのケア” が必要とされています。
行政、地域の医療機関、支援団体など各機関との調整、また医療支援のニーズに関する調査結果を踏まえ、以下の支援プロジェクトを実施いたします。
子どもとその家族へ向けた支援
子どもは地震による揺れ、停電による暗闇、繰り返す余震などがもたらす恐怖体験に対し、対処する能力が備わっておらず、特に幼児はその体験を言葉などで表現することができないため、こころの問題が見落とされがちです。また、慣れない集団での生活からくる負担は大人と同様に子どもにも重く、普段以上に保護者やコミュニティでのケアを必要としています。しかし、被災にともない大人たちが忙しく立ち働いている、大人たちも子どもをケアする余裕がない、などの理由から、子どもたちのこころのケアは置き去りになっている現状は否めません。子どもとその家族のストレスや心理的な影響を最小限に抑えるため、中長期的な支援が必要であると判断しました。
調査を踏まえて、支援ニーズが急務とされた西原村にて、子どもが自由に遊ぶことができる空間を提供し、小児科医、精神科医の監修のもと児童精神に精通したスペシャリストを派遣します。子どもたちに安心、安全な環境を提供し、子どもやその家族の不安やストレスの予防、軽減を図ります。 また災害時メンタルヘルスケアにおける亜急性期以降の対応について、行政、地域の医療機関などの各機関と情報共有、協働し、適切な医療支援活動を行ってまいります。
「世界各地での緊急医療支援活動に加え、災害時における中長期での医療支援、日本国内においては阪神・淡路大震災、そして現在もこころのケア活動を続けている東日本大震災支援プロジェクトなど、世界の医療団はこれまで多くの活動実績を残してきました。世界の医療団が培ってきた支援ノウハウと経験を活かし、精神医療のエキスパートとして、被災者の皆様と地域に適切な支援活動をを届けていきたいと思っています。」 世界の医療団日本の理事長ガエル・オスタンは述べています。
<ご支援のお願い>
世界の医療団は今回の熊本地震での緊急医療支援のために、緊急に活動資金を必要としています。
子どもたちに対する支援が特に不足している西原村に小児科医・臨床心理士など医療の専門家を派遣し、子どもたちが安心して遊べるスペースを設置・運営するため、まずは約850万円の資金が必要となると予測しています。現状、資金の目処は立っておりません。多くの方の命と健康を守るため、皆さまからの温かいご支援をお願い申し上げます。
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<ゆうちょ銀行からの寄付>
ゆうちょ銀行に備え付けの「振込取扱票」をご利用ください。
郵便振替口座名;特定非営利活動法人メドゥサン・デュ・モンド ジャポン
郵便振替口座番号:00110-8-172839
【Tポイントによる寄付】
Yahoo!ネット募金 http://donation.yahoo.co.jp/detail/802005/
【Making a donation】
Japan Giving: http://japangiving.jp/p/4097
※恒久的原則
熊本地震被災地支援活動に対する寄付が必要な資金を上回る場合には、世界約80の国と地域で活動している医療支援活動全体のうち、資金を必要としている活動へ分配することを原則としています。