2023年2月6日午前4時17分(現地時間)、マグニチュード7.8の地震がトルコとシリアを襲いました。震源地はトルコ南東部ガジアンテプ近郊のカフラマンマラス県で、6日午後1時24分には2度目の地震(マグニチュード7.6)が発生しました。
この事態を受け、世界の医療団は直ちに緊急支援チームを編成、ニーズ調査と緊急支援活動を開始しています。
被害は甚大で、トルコでは1,700人が死亡、5,385人が負傷、2,818棟の建物が全壊、シリアでは255人が死亡、811人が負傷、325棟の建物が全壊したと伝えられています*。
「現在のところ、もっとも被害が大きかったのはトルコ南部ハタイ、特に新市街地の建物が多く倒壊しているようです」世界の医療団トルコのハカン・ビルギンは報告します。
*2月6日、国連人道問題調整事務所(UNOCHA)発表
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*世界の医療団は、受け取った寄附金を特定の支援プロジェクトのみに充てることなく、
頂戴した寄附の総額を支援活動全体に分配することを原則としています。
人命救助を優先する
世界の医療団は、数年前からシリアでの紛争の影響下にある人々への支援を行っており、その活動拠点はまさに今回の地震の被害地域にありました。私たちの同僚である世界の医療団のスタッフも犠牲となり、いまだ連絡が取れないスタッフもいます。
この緊急事態に対応するため、世界の医療団は現在、地元当局や国際機関と連携して被害状況と人々のニーズの調査を進めています。世界の医療団が拠点をもつトルコ南部アンタキアを中心に救援活動を行っています。「多くの人々が行方不明の状態のため、がれきの下の命を救うことに集中しています」とハカンは話します。
世界の医療団はトルコとシリアで被災した人々に今後数時間にわたり緊急の支援活動を行い、さらに長期的には被災した地域の医療システムの再構築を支援します。
シリア北部にある世界の医療団の9ヶ所の診療所には被災者が押し寄せています。「ひとりでも多くの人の命を救えるよう、できる限りのことをします」世界の医療団のジャスパー・カイパースは話します。
世界の医療団の活動(2月9日現在)
トルコ
トルコ南部アンタキヤにある世界の医療団のオフィスは倒壊、すべてのスタッフが家を失いました。2月6日の地震発生直後、イズミルとイスタンブールから心理療法士、カウンセラー、フィールドコーディネーター、通訳、運転手などからなるチームが関係する政府機関との協力のもと、アンタキヤに派遣されました。現地の天候は悪く、降雪もあるため、被災地までの道のりは非常に困難な状況です。
世界の医療団は個人やグループセッションによるこころのケアの応急処置をすでに始めています。被災者の多くがこころのケアを必要としています。災害によるトラウマは適切なサポートがなければ、その後の精神的な健康にさまざまな影響が及ぶことが考えられます。
©James Buck
シリア
この地震によりシリア北西部アフリンにある世界の医療団のヘルスセンターが被害を受けましたが、医療が必要な人々のため、スタッフが緊急の対応にあたっています。イドリブにある4ヶ所のヘルスセンターは応急処置に追われています。医師、看護師、助産師、薬剤師などからなる移動診療チームがすでに現地入りしており、近隣の地域や新設されるキャンプを回って対応を行う予定です。世界の医療団はより多くのスタッフの配置を目指しています。
©MdM Türkiye
世界の医療団は移動診療チームを派遣し、医薬品など必要な資材を購入するための資金を必要としています。
また、1人が3日間生きるために必要なものを揃えたサバイバルキットを被災者に配布しています。10,000円のご支援でこのサバイバルキットを1つ届けることができます。
どうか皆さまのご支援をお願いいたします。
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世界の医療団(Médecins du Monde : MdM)は、世界74ヶ国で330の活動と17のネットワークを持つ国際NGOです。 現在、全ネットワークで連携し、この人道危機に対応しています。 *世界の医療団へのご寄付では、所得控除または税額控除の寄付金控除が受けられます。 <郵便振替もご利用いただけます> |
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