「私たちは、もうほとんど全てを失っているので、ここ(サハラ、干ばつにより家を追われた人々のためのソマリアのキャンプ)にいます。私たちは家畜に段ボールと水を与えていました」
とスター・アブドゥラヒさんは言います。
彼女は6人の子どもの母親であり、干ばつと食糧不足、暴力に満ちたソマリアを逃れてきた100万人の中の1人です。
ソマリアでは、185,000人の子供が栄養不良に苦しみ、さらに700万人が深刻な食糧危機に直面しています。
悲劇のシナリオを防ぐために。新しいモバイルチームは栄養失調と戦います
6年前の2011年、260,000人ものソマリアの男性、女性、子どもたちが飢饉で亡くなりました。
そして、この悲劇のシナリオは私たちが食い止めようとしなければ再び繰り返されようとしています。
「私たちは悲劇のシナリオの繰り返しを回避することができます。ただし、今すぐ行動しなければなりません。」
ソマリアの現地コーディネーター、ベアトリスが言います。
悲劇の繰り返しを防ぐべく、世界の医療団はソマリアでの活動規模を倍増させています。
ベルギーからの支援により、私たちはモバイルチーム(医療を必要としている人々のもとへ赴き、医療支援を行うチーム)をプントランドの港湾都市ボサソに派遣しています。
ボサソには、干ばつや食糧不足、戦争によって家を追われた6万人の国内避難民(IDP)が38のキャンプに住んでいます。
このモバイルチームは、5つのキャンプの人々を支援しており、私たちの栄養士と特別な訓練を受けた要員が、栄養不足の人々を見つけ出し、治療します。
2011年以来、世界の医療団は、ボサソでセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルスセンターを運営しており、栄養失調やコレラに罹患している人々を治療するモバイルチームが活動していました。
そのため、「私たちは既に専門知識を持っていました」とベアトリスは言います。
「しかし新しいモバイルチームでは、より多くの人々を助けることができます。」
周辺地域でも栄養不足状態の人々を救うために
「私たちは、妻と子どもたちを村に残す必要がありました。なぜなら、彼らはこの旅路を歩いて行けるほど強くないからです」
と語るのはアブディリサク・ファラさんです。
IDPキャンプに住んでいる6万人だけでなく、周辺の農村部には3,000人もの国内避難民が住んでいます。
「ボサソ地域に残る唯一の組織は、予算上の理由から2つのモバイルチームを呼び戻さなければなりませんでした。その結果、ボサソ地域全体にはわずか3つのモバイルチームしか残っていませんでした。」
世界の医療団の新しいモバイルチームは、これらの農村地域で働き、スタッフが栄養不足の人々を検査し、治療します。
「しかし、これらの地域の女性、子ども、男性は、治療を受けることができる場所に来る手段がありません」ベアトリスは続けます。
「私たちは、深刻な栄養不足状態の人々を救急車で輸送しています。この救急車は « Consortium 12-12 »の寄付により運営されており、無料なのです」
ソマリアへの医療支援を強化するために
この危機には、まず第一に慢性的な食糧不足がありますが、医療支援も人命を救うために不可欠です。
世界の医療団は、増大する危機に対応する能力強化のため、必要な医療/非医療物資をソマリアに送る予定です。
この中には、ビタミン剤や浄水剤などが含まれます。
緊急支援に協ご力ください
今最も支援が必要とされている場所には、かろうじて支援を届けることができています。
しかし、栄養危機はソマリアだけでなく、イエメンやナイジェリア、南スーダンでも危機的状況にあり、さらに周辺国にも及ぼうとしています。
ソマリアの現地コーディネーター、ベアトリスが言うように、今すぐの行動が必要です。
皆様のご支援でできること
5,000円=重度の栄養失調の子どもたちの治療費10人分
6,500円=栄養失調の治療に有効なプランピーナッツ(栄養治療食)1箱分
12,000円=周辺農村部での治療に赴くモバイルチームが使う車両の燃料代等1日分
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