#世界人道デー: ここで命を救うこと、それは死と隣り合わせであるということ

日々、世界中の至るところで、人道支援スタッフが活動を行っています。これら人道支援が必要とされる地域は常に危険が伴い、それは人道支援活動家たちにとっても同じです。時に彼ら自身が標的とされる現実があるのも、また紛れもない事実です。


8月19日の世界人道デーに寄せて、世界の医療団は危険を顧みずに支援活動を行う全ての人道支援スタッフの勇気を称え、そしてこのような事態が再び繰り返されることのないよう、許されることがないよう、国際社会に呼びかけます。
2016年、101人の人道支援活動家が犠牲になり、98人が負傷、89人が活動中に誘拐されました。


「医療者、人道支援団体を行う人々への攻撃は断じてあってはなりません。最前線の現場で人道支援に携わる人々を保護する国際人道法がもはや日常的に侵害され、国際社会もその現状を黙認している。戦争そのものもが非人道的であるのはもちろん、その攻撃方法も許されざる最悪の様相を呈している。今の戦地では、市民、そして人道支援スタッフであろうとその地にとどまることそのものが命がけになっています。」世界の医療団イギリスの事務局長のレイ・デインズは話しています。


シリアでは、昨年だけでに338件の医療施設への攻撃があり、世界の医療団が支援する医療機関のうち6件が標的となりました。2011年から2015年にかけて、約15000人のシリア人医師が国外へと脱出しました。
シリア人のAhmad Alhameed医師は、負傷した人々の治療のために投獄され、拷問を受けました。2014年に彼はシリアから脱出し、現在、難民となりながらもロンドンの病院でボランティアをしています。
「私は人々の命を救っていたために拘留された。時に秘密の地下通路を使いながら、政府の包囲下にある町の診療所に行くこともあった。」Ahmadは話ます。「困っている人を目の前に、医師として、人間として何もせずにはいられなかった。」


世界の医療団の国際ネットワークは国連に対し、人道支援スタッフと医療従事者の保護と安全の確保をより強く働きかけていく#TargetoftheWorld キャンペーンを展開しています。

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