現在、世界で2億1400万人の女性が避妊や家族計画を利用することができません。途上国の9万6千人の女性(2017年)が望まない妊娠における合併症で命を落とし、うち5人に4人の死は避妊によって未然に防げるものでした。
準備ができたその時に子どもを持つことが可能な社会、それはその国の経済と発展に寄与することにもなります。
世界の医療団(Médecins du Monde:MdM)は、アフリカ、アジア、南アメリカにて、家族計画とセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルスに関する活動を実施しています。2020年を目標に、のべ13カ国(中央アフリカ、コンゴ、ソマリア、パキスタン、ハイチ、イラクなど)15万人の少女を含む100万人の女性の避妊と中絶アクセスの実現に向けて、活動に取り組んでいます。
MdMイギリスの事務局長レイ・デインズは「すべての女性は自分の身体を自らが管理し、望む時に子どもを産む権利があります。トランプ大統領による”グローバル・ギャグルール”の復活が現実となった今、この権利が保障されることがより重要になっています。数十年にわたるMdMのセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス活動で培った実績が100万人の女性を救う助けになると信じ、私たちは全力でこの目標に取り組んでいます。」とコメントしています。
MdMフランス理事長のフランソワ・シヴィニョンは話します。「避妊は基本的人権のひとつであり、公正かつ持続可能な発展社会に欠かすことができません。そして、女性が個人的に、社会的に自分の人生の目標設定おいても必要不可欠な権利なのです。女性の健康と権利におけるこのムーブメントを実現させる社会を作るために、各国政府の強いコミットメントと資金注入を求めます。」
©Kristof Vadino