ご支援者の皆さま
新年あけましておめでとうございます。
旧年中は世界の医療団の活動に多大なるご支援を頂き、誠にありがとうございました。心より感謝申し上げます。
2015年はバヌアツやネパールでの自然災害に加え、紛争などに起因する人道危機がシリア、イエメン、中央アフリカ、アフガニスタンなど広く及び、非常に多くの人々が住まいを追われ、移民・難民としてヨーロッパなどに押し寄せました。 私たちは出発の地での緊急支援に加え、ギリシャ、フランス、ドイツなど通過する国々や到着する国々においても、一人でも多くの方々の医療ニーズに応えるべく支援を展開してきました
その一つ、英仏国境を臨むフランスの港町カレーの郊外の難民キャンプを12月に訪れました。北フランスの厳しい冬空の下、地面むき出しの泥の上につくられた住居とも呼べないような住まいに身を寄せ、今は常時5~6,000人が暮らしています。英仏国境を越え、英国や更にその北を目指す人々です。ガス、水道、電気はもちろんありません。過酷な旅路を経て、過酷な環境に住まう人々の医療ニーズは当然のように高く、応える術は全く十分ではありません。
目の前の不条理、不公正に対し、私たちが出来ることは彼らの元を回り、ニーズに少しでも応えること、そして、この事実を少しでも多くの方に伝えることです。
医療は決して贅沢なものであってはなりません。どんな状況にあったとしても、誰もが等しく、健康的な生活を送る世界を実現することが私たちの掲げている目標です。
変わりゆく世界情勢の中で、この目標に1歩でも近づくために、2016年も世界各地での医療支援活動を継続します。
皆様の変わらぬご支援を頂戴できれば幸いです。
世界の医療団日本
事務局長 畔柳奈緒