ハウジング・ファースト国際シンポジウム
なぜ住まうことから始める(ハウジング・ファースト)と回復(リカバリー)するのか ~世界と日本の現場から~
「ハウジング・ファースト」とは、路上に暮らす人々が安心して住まいを確保することを最優先とする考え方であり、世界の医療団、TENOHASI、コミュニティホームべてぶくろ、訪問看護ステーションKAZOCによるホームレス支援プロジェクト「東京プロジェクト」でも取り入れられているホームレス支援モデルです。
「ハウジング・ファースト」は、欧米のホームレス支援の現場では一般的になりつつあり、重度の精神障がいを抱えるホームレスの方の支援でも有効であることが実証されています。しかし、日本では住まいの確保よりも生活訓練や就労支援等を優先するという考え方が根強くあるため、住まいのない高齢者や障がい者の地域生活移行支援が進まない要因になっています。 今年の5月には、川崎市の簡易宿泊所で火災が発生し、高齢の生活保護利用者を中心に10名が犠牲となる惨事になりましたが、その背後には日本の福祉政策における住宅軽視の傾向があったことは否定できません。
日本ではまだ馴染みの薄いこの支援モデルについて、国内外の取り組みと現場からの報告を交えながらご紹介します。 。
○○ができるようになったら次のステップへ。そして○○ができるようになったら次へ進みさらに○○と○○と・・(つづく)ができるようになって・・・ ついに自分の部屋での生活が実現することが「ゆるされる」。
「ハウジング・ファースト」はそのような従来の支援スタイルを一掃します。誰かが決めたレールの上を歩ませるのではなく、まずは地域の住みたい場所に自分の部屋を得ること。そこで自分のペースとスタイルで、地域の一人として暮らしていくこと。支援者はそれを応援していくこと。
ゴールだと思われていた住まいをスタートとすることで、実は本人の回復(リカバリー)が圧倒的に実現されるというのです。
本シンポジウムでは、「ハウジング・ファースト」という言葉だけでは語りつくせないたくさんの魅力と要素、そして「あたたかみ」がつまったこの支援モデルについて、アメリカとフランスから実践者当人よりご紹介いただきます。リアルな言葉と思いをお届けするとともに、日本での先進的な実践報告も交えつつ日本での実現可能性をみなさんと探っていきたいと思います。
日時:2015年11月15日(日)13:00-16:00(開場12:30)
会場:JICA地球ひろば(東京都新宿区市谷本村町10-5)
会費:2,000円
定員:100名(定員に達し次第締切らせていただきます)
プログラム:*英日同時通訳付き
第1部 ハウジング・ファースト 世界の現場から
講演1:Amanda Harris氏
アメリカPathways to Housing DC 最高業務執行責任者
講演2:Vincent Girard氏
フランスのハウジング・ファースト・モデル実践者、精神科医
第2部 ハウジング・ファースト 日本の現場から
講演1:鶴田 啓洋 氏
一般社団法人Saa・Ya代表理事・管理者、精神保健福祉士
講演2:伊藤 順一郎 氏
メンタルヘルス診療所しっぽふぁーれ院長
認定NPO法人地域精神保健福祉機構共同代表理事
第3部 パネル・ディスカッション
ファシリテーター:向谷地 宣明 氏
コミュニティーホーム べてぶくろ、ひだクリニック
*なお、プログラムの内容については変更が生じる場合がございますので、予めご了承ください。
本イベントのリーフレットは こちらから
主催:世界の医療団
(特定非営利活動法人メドゥサン・デュ・モンド・ジャポン)
共催:
コミュニティーホームべてぶくろ
NPO法人TENOHASI
訪問看護ステーションKAZOC
協賛:
ヤンセンファーマ株式会社
笹川日仏財団
協力:
ARCH (Advocacy and Research Centre for Homelessness)
東京工業大学大学院社会理工研究科 土肥研究室
後援:認定NPO法人地域精神保健福祉機構・コンボ
お申し込み
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お問い合わせ先
世界の医療団
特定非営利活動法人 メドゥサン・デュ・モンド ジャポン(認定NPO法人)
TEL: 03-3585-6436
Email: communications@mdm.or.jp