©Guillaume Pinon

ヨーロッパに押し寄せる難民危機 -医療支援活動にご協力ください-

中東を中心とした地域からのヨーロッパへの難民の流入が増加しています。
2014年から地中海を渡り海路でヨーロッパへ移動する人々は急増し、35万人を超えました(UNHCR発表)。
そのうちの6割はシリアからの難民、その他はイラク、アフガニスタン、ソマリアなどです。

ヨーロッパに押し寄せる難民危機 -医療支援活動にご協力ください-

©Guillaume Pinon

世界の医療団は、絶望の中で苦渋の選択を迫られ、安全な生活を求めて逃れて来た難民、移民への人道支援を世界各地で実施しています。
ギリシャでは、命の危険を冒して、小さなボートや密航船などで地中海を渡り、現在も多くの難民が押し寄せています。難民たちの多くは、レスボス島、ヒオス島といった小さな島へ流れ着き、彼らは次の移動場所までの許可を待つ間、避難キャンプに身を寄せ合って過ごします。世界の医療団はこの避難キャンプで過酷な航海を経て疲弊しきった人々のニーズに応えるため、支援にあたっています。衣服、食料品の提供のほか、慢性疾患に苦しむ人、負傷者、妊産婦や子ども達を対象とした医療支援を行っています。

ヨーロッパに押し寄せる難民危機 -医療支援活動にご協力ください-
©Kristof Vadino

ほとんどは家族単位で渡航してきますが、知り合いの大人に託され一人で海を渡ってくる未成年の子どもも少なくありません。カウンセラーは、紛争に巻き込まれ、過酷な移動を余儀なくされている子どもたちのメンタルヘルスケアにもあたっています。

モイッサ4歳は、母親とともにギリシャに辿り着きました。世界の医療団の医師 ニコ・パンテロスは証言します。
「彼女たちは、シリアから逃れてきました。幼いモイッサは食事をとろうとしません。彼女は疲れきっており、これまで経験したことがトラウマとなっていることは間違いありません。」

ヨーロッパに押し寄せる難民危機 -医療支援活動にご協力ください-
©Kristof Vadino

彼女達のように、多くは紛争地からの難民です。彼らはごく普通の安定した生活を求めて、わずかな希望を抱き、祖国にすべてを残して、測り知れない危険を冒して海を渡ったのです。
彼らはこの地を経由し、他のヨーロッパの国へと移動を続けます。
世界の医療団は、フランス・カレー英仏海峡、トルコ、イラク、地中海などのあらゆる場所で、彼らが辿る長い道のりに寄り添い、可能な限りの人道支援活動を実施していきます。

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©Kristof Vadino

最近報じられているような、難民たちを取り巻く悲しい出来事が、何よりも支援の緊急性を物語っています。
皆さまの温かいご支援をお願いいたします。

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世界の医療団の活動概要


【国内避難民への支援】
◆シリア
避難民への医療アクセスの確保とシリア人医師への支援
◆イラク
キャンプ住民と避難民コミュニティの10か所で、診療所および移動診療による基礎的な医療支援を実施

【移民への支援】
◆トルコ
医療アクセスの確保と移民の権利を含む人権促進の強化

【難民への支援】

◆ギリシャ
医療支援、社会心理的サポート、弱者(女性・子ども)の確認と社会福祉サービスの紹介、基礎的な救護アイテムの配布、通訳など
◆フランス(カレー)
キャンプ住民へ飲料水、衛生キットを配布、またシャワーやトイレなどの衛生施設を設置

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