日本の約半分6,000万人の人口をもつミャンマー国内に、形成外科医は3名しかいないと言われています(日本は約2,000名)。世界の医療団では2012年と2013年に日本から形成外科医らを現地に派遣し、事前調査を行いました。その結果、形成外科医の不足から、口唇裂、口蓋裂、熱傷後瘢痕拘縮などの手術を必要としている多くの患者が手術を受けられないままの状態でいることがわかりました。
今回は日本から医療ボランティア5名、コーディネーター1名が参加しており、チームは6月21日深夜に羽田空港を出発、バンコクを経由し、同日現地時間の朝にヤンゴンに到着しました。現地は雨季で、日本の梅雨のように雨が長時間降り続くことはないものの、日に何度か熱帯特有のスコールがやってきます。ヤンゴンからネピドーまで陸路5時間の道中、前が見えなくなるようなスコールに見舞われ、2台の車のうち1台が故障してしまい到着が遅れ、現地の先生や患者さんたちに心配をかけさせてしまいました。今回は50名の患者が受診、うち44件(うち22人が10歳以下、8人10代)が手術予定となりました。口唇裂、口蓋裂、熱傷後瘢痕・拘縮の患者さんがほとんどです。1日目の今日は朝から手術をし、現在6件目ですが順調に進んでおります。
民主化と経済発展が進む近年のミャンマーですが、医療環境はまだまだ今後の発展が望まれます。特に、形成外科に関しては上述のようにその医療を提供できる技術を持った医師は、今なお絶対的に不足している状況です。世界の医療団は物品や設備が限られた環境の中でも最大限の技術を駆使し、より正確で安全な手術を行ってまいります。また、スマイル作戦に協力する現地スタッフや若い医師、医学生の育成にも力を入れており、この地域の自立支援も継続してまいります。
温かなご支援に感謝するとともに、どうか引き続きミャンマーで活動するボランティアへの応援をお願いいたします。br>
帰国後、本ページにて活動報告を行います。
スマイル作戦 ミャンマー
■活動地: ミャンマー ネピドー
■日程: 2015年6月21日〜6月27日
■派遣ボランティア:
寺島左和子、森岡大地(形成外科医)
岡田朋子、本間康浩(麻酔科医)
山脇 枝里子(看護師)
畔柳奈緒(コーディネーター)
■活動病院:
ネピドー総合病院
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