スミー市への攻撃で数十人が死亡、数百人が負傷ー世界の医療団はウクライナの市民に対する度重なる攻撃を非難します
2025年4月12日(日)、2発の弾道ミサイルがスミー市の中心部を襲い、ロイター通信によると、子どもを含む35人が死亡、少なくとも119人が負傷しました。この攻撃は、人口密集地域を標的としたものでした。そこには、今月末に世界の医療団がメンタルヘルス研修を実施する予定であったスミー国立大学も含まれていました。この大学は緊急時に適切な避難場所になる市内で数少ない場所のひとつであったため、研修が計画されていたのです。民間の施設である大学の建物は、国際人道法の下で保護対象であり、標的とされるべきではありません。
世界の医療団は2014年以来、ウクライナで継続的に活動を続け、13の州で戦争の影響を受けたコミュニティに必要不可欠な医療保健サービスと心理社会的支援を提供しています。2022年以来、特にここ数週間は激しさを増して、医療施設やそのスタッフを含む民間人や民間インフラに対する度重なる攻撃が確認されています。2025年4月1日には、世界の医療団が支援するチョルノバイフカの外来診療所が砲撃による攻撃を受けました。 ドニプロペトロウシク州のニコポル市とその周辺地域では、保健施設や民間インフラが、ザポリージャ州の占領地からのミサイルの標的に頻繁になっています。
ウクライナ全土にわたり、民間人や民間・救援インフラに対するこうした攻撃は、人道状況を悪化させ、人道支援団体が対応し、復興活動に従事できる力を大幅に低下させるものです。人道支援従事者として、私たちは、ウクライナの民間人や民間インフラ、特に医療施設を標的としたすべての攻撃について、独立した透明性のある包括的な調査を行うことを強く求めます。人道法違反に対する不処罰との闘いは、国際人道法を尊重するために不可欠です。
インフラが急速に悪化し、人道的ニーズが高まっているスミーのような地域では、私たちの活動は緊急性が高いだけでなく、人命救助に直結します。私たちは、ウクライナの戦争の影響を受けている地域社会を支援し、彼らの保護を求め、ウクライナ全土で不可欠な医療と心理社会的ケアを提供し続けるという、揺るぎない決意を改めて表明します。人々がどこにいても、どんなに困難であっても。
196ヶ国が署名した国際人道法とジュネーブ条約は、民間人を保護し、無差別暴力に反対し、人間の尊厳を守るという私たちの一致団結した立場を象徴しています。
今日、人間の尊厳は、スミーの灰の中、ガザの瓦礫の中、スーダンの砂の中に埋もれています。
人道主義の基本原則が消え去るのを、私たちは黙って傍観し続けるのでしょうか。