©Kazuo Koishi

スマイル作戦

ふたたび、笑顔を取り戻すために
スマイル作戦を再開します



平素より、世界の医療団の人道医療支援活動にあたたかいご支援をいただき、心よりお礼申し上げます。
世界の医療団は、形成外科手術を必要とする人たちに手術を行うプロジェクト「スマイル作戦」を、1989年より実施してきました。世界の医療団 日本は1996年にマダガスカルに初めて日本人医師を派遣して以降、ミャンマー、バングラデシュ、ネパールにおいて、約1700件以上の手術を行ってきました。2020年初頭に始まった新型コロナウイルスの世界的大流行を受け、プロジェクトの中止を余儀なくされていましたが、再開の見込みが立ったため、今年10月にラオス・シエンクワン県でミッションを実施することになりました。
スマイル作戦とは、口唇口蓋裂などの先天的な疾患や、戦争や事故で負った障害を抱えながらも、地域の脆弱な医療システムや、貧困などが原因で、治療の機会がなかった人たちに形成外科手術を無償で提供するプロジェクトです。多くは直接命に影響することのない疾患ですが、たとえば、やけどが原因で腕の曲げ伸ばしが不自由であったり、見た目による差別や偏見に遭い、通学や就職、結婚が困難であったりするなど、その人の生活・人生に大きく影響を与えています。
スマイル作戦では、手術を無償で提供するだけでなく、現地にその医療技術を移転することも重要な目的としています。今回のプロジェクトでは、その点により重点を置き、現地の医師、看護師が積極的に手術に参加するとともに、手術後のフォローアップを日本の医師らのアドバイスのもと、現地医療者たち自らでプランを立て、実行していきます。
私たちは、スマイル作戦を再開させ、ひとりでも多くの人が笑顔になれるよう活動してまいります。どうか皆さまのあたたかいご支援をいただけますよう、お願いいたします。

世界の医療団 日本 事務局長
米良 彰子


このプロジェクトを支援する

*世界の医療団へのご寄付では、所得控除または税額控除の寄付金控除が受けられます。
*世界の医療団は、受け取った寄附金を特定の支援プロジェクトのみに充てることなく、
頂戴した寄附の総額を支援活動全体に分配することを原則としています。


スマイル作戦 ラオス


ケガややけどなどによる傷跡の治療と身体機能の回復


スマイル作戦再開後、初めてのプロジェクトはラオス・シエンクワン県で10月7日から11日の日程で実施します。
ラオスはベトナム戦争(1964~73年)時にアメリカ軍によって落とされたクラスター爆弾が今も大量に不発弾として残存しており、全土の約3分の1が汚染されていると言われています。なかでもシエンクワン県の位置する北部は集中的にクラスター爆弾が投下された地域であり、誤って触れて爆発する被害が後を絶ちません。また、事前の調査では、「住民の足」であるバイクによる事故、かまどでの調理中に衣服に火が移ったことによるやけどの事例が多く報告されています。しかしながら、近くに医療体制が整った病院がないために、ケガをしたときにすぐに掛かれなかった人や、経済的な理由で継続的な治療を断念した人などもいることがわかりました。



今回のスマイル作戦で手術することが予想される主な疾患


・口唇口蓋裂
・事故等による傷跡
・やけど等による傷跡の引きつれ



大切なのは治療技術の現地への移転


スマイル作戦は手術をすることだけが目的ではありません。日本の形成外科医や麻酔科医、看護師が現地に赴き、現地の医療従事者とともに手術を行うことで、その技術を伝えることも大切な目的のひとつです。そのため、手術で使用する機器は日本から持って行くのではなく、できる限り現地で日常的に使用されているもので行います。スマイル作戦が最終的に目標とするのは現地の人たちが自ら質の高い治療を行えるようになることなのです。

シェンクワン病院
スマイル作戦を実施するシェンクワン病院


現地の声


シポン先生世界の医療団 日本 ラオス事務所
医師 シポン・シタボングサイ

“私が事前調査で訪れた村のひとつに、交通事故に遭い、顔、腕、脚など体の50パーセント以上がやけどの跡で覆われた女性がいました。彼女の話で一番驚いたのは、事故の後、母親が病院ではなく伝統的な薬や方法で治すように言ったことでした。しかし、20日ほど経っても彼女の痛みは続き、傷も悪化し、ようやく病院に行くことができたそうです。今も傷跡を気にして人に会うことや、外出を避けているようでした。もし事故の後すぐに治療を受け、その後に修復手術を受けることができたなら、もっと前向きに人生を歩むことができたでしょう。
スマイル作戦によって、ラオス北部にいる何千人もの患者や潜在的な患者が、日本の医師がラオスにいるときだけでなく、いつでもラオスの医師による手術が受けられるようになることを期待しています。”





< ご支援はこちらから >

人々に形成外科手術を届けるとともに、現地の医療の発展のため、
どうかあたたかいご支援をお願いいたします

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*世界の医療団は、受け取った寄附金を特定の支援プロジェクトのみに充てることなく、
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スマイル作戦
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