過去数週間、ガザ地区におけるイスラエル軍の軍事作戦は劇的にエスカレートし、同地区の荒廃はより深刻なものとなっています。7月14日のヌセイラットにある避難所として利用されていた国連学校への攻撃、そして7月13日の「安全地帯」とされたアル・マワシとガザ市でのアル・シャティでの虐殺は、人口密集地域へのイスラエルの爆撃が激化する中での民間人に対する最近の攻撃です。イスラエル軍は、ハンユニスとガザ市に対して新たな「避難命令」を発令し、さらなる大量強制移住によって、生きるための資源のない狭く過密な地域にパレスチナ人を押し込めています。その結果、人道的惨事は深刻化し、援助物資の搬入に対する障壁は依然として深刻です。

こうした最近の動きは人道的惨事を悪化させている一方で、援助団体はイスラエル軍の地上作戦の継続によってもたらされる悲惨な障害に直面し続けています。7月15日に発表された「ガザ人道スナップショット」では、13の国際NGOが、ガザにおける人道的対応を妨げる大きな課題の状況を正確に示しています。

NGOの報告によると、5月初旬のイスラエルによるラファへの大規模な地上侵攻以来、ガザへの援助物資の搬入は大幅に悪化しています。治安状況の悪化により、南部の検問所は完全に閉鎖されているか、物流が利用できない状態です。国境なき医師団、Norwegian Refugee Council（NRC）、Première Urgence Internationale（PUI）、世界の医療団、Mercy Corps （MC）、セーブ・ザ・チルドレン、ケア・インターナショナル、Humanity & Inclusion（HI）、および ActionAidは、南部ルートで配送されるはずだった大量の緊急援助物資が数週間、時には数ヶ月も滞留していると報告しています。北部全域への援助物資の配送は依然として限られています。アンマンから北ガザへの物資の輸送には通常6時間以上かかることはありませんが、オックスファムが北ガザに1,600 個の食料パックを搬入するのに 5 週間かかりました。

ガザ地区内で支援を必要とする人々に手を差し伸べる私たちの活動が、いかに危険で制限されているかを、驚くような例を挙げて説明しています。イスラエルの検問所で軍がカメラやドローンを使って人道支援スタッフを検査していること、いわゆる「人道支援地域」内でもイスラエル当局に活動の報告を義務付けていること、燃料不足のためスタッフが荷物を運ぶのにロバを使わざるを得ないことなどです。

スタッフの命に対する懸念はますます高まっています。なぜなら、人道支援施設内でさえスタッフの安全が保証されていないからです。最近、HIスタッフが殺害されたこと、イスラエルの攻撃といわゆる「避難命令」により世界の医療団と国境なき医師団が医療施設から退去せざるを得なくなったことは、人道支援活動家を保護するという紛争当事者の責任が尊重されていない最近の例です。

破壊的な紛争が9ヶ月に及ぶ今、第三国はガザにおける国際人道法の尊重を確保する義務を果たせなかったことを認めなくてはなりません。そして、人道支援を提供し、ガザで人命を守り救う唯一の方法である即時かつ永続的な停戦に達するよう紛争当事者に実効性のある圧力をかけるよう検討することが、極めて緊急に求められています。