世界の医療団は外務省の助成(NGO連携無償資金協力)により、ウクライナ東部のロシアとの国境沿いに位置するスミー州とルーマニアに接する西部のチェルニフツィ州で病院の改修支援を行っています。
スミー州では2024年2月にビロピリヤ病院、チェルニフツィ州では2023年11月にチェルニフツィ緊急病院の改修を完了しました。
ただ、スミー州のもう一つのベリカピサリフカ病院についてはロシアからの攻撃が増加し、改修工事の進捗が芳しくありません。この地域の6割の住民が他の場所に避難しています。また、一部が損傷して使われなくなった学校が臨時の診療所になっています。ベリカピサリフカ病院の資機材の大半をここに避難させ、900人ほどの避難した人々の診療を行っています。
この病院は42床の規模で、一日あたり120人ほどの外来患者に対応しています。最近はハルキウ州などから避難してきた人々もおり、患者は増加傾向にあります。状況を見て補修工事を再開します。
また、両州で医療従事者らの研修も実施しました。チェルニフツィ州では3月18日にオンラインで心理的応急処置と PTSD の症状の特定と対処に焦点を当てた基本的な心理社会的支援の概念と理論を取り上げた研修を実施しました。ストレス管理ツールと技術も紹介。チェルニフツィ救急病院と地方保健当局から合計49名が参加しました。
スミー州では4月8日から12日に医療従事者向けに精神保健、非医療従事者向けに心理支援についての研修を実施しました 。計40名が参加しました。
以上の4枚の写真ⒸMdM Greece