©YOLLIKO SAITO

ウクライナ医療支援チャリティーコンサート開催報告

12月9日(金)の夜、清泉女子大学との共催で「希望をつなぐ―ウクライナ医療支援チャリティーコンサート」を同大学の講堂で開催しました。
当日は社会人、学生など約200名が参加してくださいました。

清泉女子大学学生発表
©YOLLIKO SAITO
プログラムでは世界の医療団理事長ガエル・オスタンのあいさつのあと、清泉女子大学学生で、ウクライナ救済ボランティアに参加した桃園愛実さんから活動報告がありました。桃園さんはポーランドで、ドイツに逃れるウクライナからの避難民の方々の荷物運びや収容施設の整備などの活動をされました。「活動を通じウクライナの人々の無事を自分ごととして考えるようになった。これからもさまざまなことに関心を持ち、問題視していきたい」と話されました。次いで事務局長の米良彰子から、現地における移動診療車での診察や医薬品の提供などの当団体の活動について説明し、マイクがピアニストの戸室玄さんに渡されました。

解説する戸室さん
©YOLLIKO SAITO
戸室さんは東日本大震災のときに、福島でチャリティーコンサートを行われた経験から「ものや、土地、人を失って一人になった時、誰かがあなたの存在を考えているよ、という想いはその人の救いになる。私は、医療行為はできないけれど演奏はできる、チャリティーコンサートをやるしかない」と引き受けた動機について語ってくださいました。選曲はウクライナでの戦争に関連し、ロシアに周辺国が併合したポーランド10月革命下で作られたショパンの『バラード第1番 ト短調 作品23』、戸室さんが「天使のような存在」と評するフランツ・シューベルトの『即興曲 作品90 第3番 変ト長調, D899』、第一次世界大戦を経験したモーリス・ラヴェルによる『ラ・ヴァルス』など、戸室さんご自身が選曲の意図と曲の内容について解説され、演奏をされました。
ピアノの音色は、時には爆撃を思わせる激しさと重苦しさ、そして哀切に満ちたなかにも希望に向けて、静かに力強く、流麗に会場に響きました。アンコールに応えた最後の曲、ピアソラの『リベルタンゴ』は、ピアノ1台でこんな音が出せるのかという圧巻の演奏で締めくくられ、会場は感動と興奮に包まれました。


チャリティグッズ販売
©YOLLIKO SAITO
最後に清泉女子大学学長の佐伯孝弘教授から「人権や命の尊さは普遍的価値である」と、力強い言葉を交えた閉会の挨拶がありました。

会場のホワイエでは、グリーティングカードなどのチャリティーグッズを販売。募金箱も設けていましたが、多くの方が、これらにもご協力してくださいました。
今回集まったご寄付はウクライナ医療支援の活動に届け、最大に活かせるよう取り組んでいきます。



参加した方の声


戸室玄さんの素晴らしい演奏に、心から感動致しました、力強くしなやかな演奏に心が前向きになり、元気が出ました。ありがとうございました!! ウクライナへの地道なボランティア活動も多くの若き日本人が関わり支えていらっしゃることを知り、どうぞ、戦火のない平和が早く訪れることを、心からお祈り申し上げます。

戸室玄さんの演奏は選曲とトークが素晴らしく、もちろん演奏も気持ちがこもっていて普通のチャリティーコンサートとは一味違って、とても感動しました。ラヴェルで戦争を感じ、バッハで鎮魂を感じました。またぜひ聴きたいです。

とても有意義で、素晴らしい時間を過ごさせていただきました。メディアだけでは伝わってこない現地の様子を知ることができたこと、そして何より、戸室玄さんのお話と演奏に心を打たれました。福島の体験と思い、各曲の背景のお話を伺い、感慨深く演奏を聴きました。

アーカイブ配信


アーカイブ配信を2パターンご用意いたしました。
当日、都合でご参加が難しかった方や、今回のチャリティーコンサートにご興味を持ってくださった方、世界の医療団、そして学生のボランティア発表をお聞きになりたい方、また、戸室さんの演奏を再度お聞きになりたい方、ご利用ください。

・ショートバージョン・演奏のみ(2,000円のご寄付)
・フルバージョン・活動報告+演奏(3,000円のご寄付)

お申込み:https://teket.jp/5137/17829
お申し込み締切:2023/1/15(日) 23:30まで

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

最新記事

参加する

世界の医療団は皆様からの寄付・
ボランティアに支えられています。