©Olmo Calvo

「世界難民の日」に向けたダブルスタンダードに関する声明

世界の医療団(Médecins du Monde : MdM)は、人権基準に照らして、すべての庇護希望者・難民が平等に受け入れられることを要求します。
ウクライナの紛争から逃れた難民の移動が続いていることを考慮し、MdMは世界中の政府に対し、出自にかかわらずすべての庇護希望者と難民を差別なく、国際基準に従って受け入れるよう、改めて要請します。
あらゆる人権、特に健康に関する普遍的な権利のために活動するMdMは、ウクライナから逃れてきた人々をオープンに受け入れようという取り組みが進んでいることを強く支持します。医療制度、居住許可、移動の自由、就労や教育を受ける権利など、基本的なサービスや権利へのアクセスを改善するために、官民双方の関係者がリソースを動員し、法改正が行われたことを歓迎します。これらの基本的人権の実現は、ウクライナから逃れてきた人々の健康と幸福に不可欠です。
このことは、すべての庇護希望者と難民に当てはまります。しかし、ウクライナから逃れてきた他国出身者・無国籍者などの難民の多くが、基本的な権利やサービスへのアクセスに制限を加えられています。今こそ各国政府は、支援が必要な人々を出身地、性別、宗教、肌の色で区別しないと示すべきでしょう。保護を求める人々の間に上下関係を築いてはなりません。差別されない権利はいくつかの国際人権条約に明記されており、難民の地位に関する1951年の難民条約では、人種、宗教、出身国にもとづく難民間の差別を明確に禁止しています。
したがって、私たちは各国政府に対し、すべての難民が、差別を受けることなく、基本的なサービスを利用できるように求めます。集団的かつ迅速な支援は、例外ではなく、ルールとすべきです。




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