性暴力が、恐怖心を与えて支配するための手段に
性暴力は性的欲求を満たすための行為ではなく、武装集団が人々に恐怖心を与えて支配するための手段になっているのです。コミュニティーに衝撃を与えるために、あえて家族の前で暴力をふるうケースも後をたちません。そこには、乳児から高齢者まで性暴力被害にあっているという目をそむけたくなる現実があります。
被害にあった女性たちは、肉体的に傷つけられ、心に深い傷を負うだけでなく、「性暴力被害者」というレッテルを貼られて差別され、社会生活を営むことも困難な状況に陥ります。家族からすら見捨てられてしまう場合もあります。
性暴力被害女性をケア
世界の医療団は、そのような性暴力被害にあった女性たちの心身のケアを続けてきました。2018年にノーベル平和賞を受賞した婦人科医デニ・ムクウェゲ医師の病院で、性暴力被害者支援のプログラムを行ってきました。これからも病院と連携を図りながら、女性たちのケアを続けていきます。
このプロジェクトを支援する
*世界の医療団へのご寄付では、所得控除または税額控除の寄付金控除が受けられます。
*世界の医療団は、受け取った寄附金を特定の支援プロジェクトのみに充てることなく、
頂戴した寄附の総額を支援活動全体に分配することを原則としています。
無関心でいることは、この人権侵害に加担していること
コンゴに蔓延する性暴力の実態を描いた映画が公開されます。この映画では、被害者と加害者の証言、明確な犯罪行為であるにもかかわらず加害者が司法で罰せられていない現実、国際社会の無関心がこの状態を助長していることなどが描かれています。コンゴの鉱物資源の恩恵にあずかってきた日本の私たちも決してこの問題に無関係ではありません。まずは今コンゴの女性たちに起きていることを知ってください。
コンゴの女性たちの現状を描いた映画『ムクウェゲ「女性にとって世界最悪の場所」で闘う医師』 監督 立山芽以子 / 2022年3月4日公開 / 映画の詳細はこちらから |
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©MdM Belgium
性暴力に加え高い妊産婦死亡率
©MdM Belgium
妊産婦死亡率は378(10万人あたり)*1で、日本の約76倍に達します。産科医療のスキルが乏しい医療スタッフ、必要な医療器具がそろっていない産科施設、母子に重大な予後が予見されるハイリスクな出産に対応できる病院の少なさなどが要因となり、コンゴの女性たちは、命がけで出産に挑むことを余儀なくされています。
*1 出典:ユニセフ世界子供白書2019 日本の妊産婦死亡率は5(10万人あたり)
コンゴの女性たちを支える世界の医療団の活動
女性たちの安全な出産をサポートするために、世界の医療団ではコンゴ国内の40以上の産科施設に医薬品や医療機器を提供。医療スタッフへの産科医療研修を通じて医療者の育成も行っています。また、産科施設が近くにない人々のために、車内で診療ができる移動クリニック車を運行し、緊急搬送のシステムも導入しています。さらに、妊産婦検診を受けることができない女性たちに、無料診療も行っています。
世界の医療団の活動実績
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過酷な現実を生きているコンゴの女性たちを、世界の医療団とともに支えてください *世界の医療団へのご寄付では、所得控除または税額控除の寄付金控除が受けられます。 |
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