インド洋にあるマダガスカルでは、毎年夏に世界の医療団フランスチームがプロジェクトを行ってきました。今なお、重篤なケースが多く、高い技術を持った日本人医師の参加が繰り返し求められています。今年も昨年に引き続き、日本から医師と看護師の2名、与座聡(形成外科医)、石原恵(看護師)が参加することになりました。
7月27日の夕刻に成田空港を出発し、バンコク、ナイロビ経由し、医療チームはおよそ30時間の空路を経て現地時間の翌日昼過ぎに、マダガスカルの首都アンタナナリボに到着します。このプロジェクトによる手術を受けようと、患者はマダガスカル全土から集まってきます。
翌日から手術が始まりますが、診察では今回の手術患者だけではなく、昨年手術を受けた患者のフォローアップも行います。朝から日が暮れるまで、昼も立ったままサンドイッチをつまむ程度の休憩をはさみ、2部屋同時並行で手術をこなしていきます。昨年は、手術日数5日間で、口蓋裂18件、口唇裂12件、熱傷3件、その他3件の計36件の手術を行ないました。
今回でマダガスカルミッションへは2回目、カンボジアやミャンマーを合わせると14回目の参加となる石原恵看護師は、一にも二にも安全な手術を行うことが大切とした上で、「長い時間を掛けて現地に向かうからこそ、しっかり医療に取り組み、ひとりでも多くのスマイルを生み出せればと思っています。」と抱負を語りました。
手術台に向き合う医療ボランティアの胸にあるのは、「少しでも綺麗に、一人でも多くの患者を治してあげたい」という思いです。世界の医療団の手術を受けることができるのは、ほんの一握りにすぎないかもしれませんが、一人一人の患者に真摯に向き合い、全力を尽くします。
こうして最終日には手術をした全員を診察し、帰国の途につきます。一人でも多くの患者とその家族の顔に満面の笑顔が訪れることを期待しながら。
スマイル作戦 マダガスカル2013
活動地
アンタナナリボ市内
日程
2013年7月28日(日) 〜 8月2日(金)
派遣ボランティア
日本チーム(医師、看護師2名)
与座 聰(形成外科医)
石原恵(看護師)
フランスチーム(形成外科医、麻酔科医、看護師)4名
フランソワ・フサディエ(形成外科医)
ジェラール・マシュー(麻酔科医)
シルヴィ・デュモルティエ(麻酔科看護師)
ユマ・グルビル(看護師)
活動病院
アンタナソボ大学病院
医薬品
フランスから空輸、現地ストック、日本から持参
スマイル作戦について
日本の活動
国外プロジェクト
※写真4は現地に向かう与座 聰 医師(成田空港にて石原恵 看護師が、7月27日に撮影)