2012年~2015年
南部チャンパサック県で小児医療強化プロジェクトを始動
2012年~2015年 |
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2012年にラオス南部チャンパサック県で始まった、小児医療強化プロジェクト。東南アジア諸国の中でも貧困率が高く、5歳未満児の死亡率も近隣国と比べて高かったラオスで、世界の医療団は活動を開始しました。3年半に渡る活動で、医療従事者への小児医療技術支援、村落での健康啓発、5歳未満児への医療無償化政策の実現化に向けた支援活動を実施。検診を含めた医療の利用機会の増加、住民たちの健康に対する意識改革につながり、地域保健局、村落健康普及ボランティアによる自主的な活動継続という実を結びました。
2017年~
活動地をラオス北東部の山岳地帯にあるフアパン県へ
2017年~ |
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酸素マスクの使い方の研修 / ©MdM Japan
*2012年の県データ
医療従事者に小児医療研修を、保護者たちに健康啓発を
そこで、医療従事者に対して研修を行い小児医療に関する知識の向上をサポート。保護者たちには、村の健康教育ボランティアを通じて診察を促しました。結果として、第二期活動開始前の2016年と終了時の2019年を比較すると、5歳未満児外来受診件数は、フアパン県ソン郡で2.7倍、同フアムアン郡で4.6倍に増加しました。
その後の第三期活動では、第二期の活動を現地に根付かせることに注力。指導者を育成することで、小児医療を継続的に学べるシステムを構築し、また郡保健局の監督下、それまでつながりが希薄だった簡易医療施設と村落健康ボランティアが協働する体制を整えました。
このプロジェクトを支援する
*世界の医療団へのご寄付では、所得控除または税額控除の寄付金控除が受けられます。
*世界の医療団は、受け取った寄附金を特定の支援プロジェクトのみに充てることなく、
頂戴した寄附の総額を支援活動全体に分配することを原則としています。
2021年
新型コロナウイルス感染予防緊急啓発活動
2021年 |
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そして、フアパン県での第三期活動の終了を目前にした2021年4月末、感染者数が爆発的に増加しました。感染予防に関する情報も、マスクなどの感染予防品もなく、ましてや医療体制が整っていないラオスで、人々の命を守るには感染を未然に防ぐしかない――。私たちは緊急予防啓発活動を立ち上げました。それまでの活動でラオス保健省と連携して活動していたことが功を奏し、すぐに協働で活動を開始。人流の多い市場、活動的な若年層、ワクチン接種に携わる医療従事者、一か月の世帯収入が貧困の指標となる6,000円以下の貧困家庭の4つを対象にし、緊急予防啓発を行っています。若年層に対してはラオスのインフルエンサーと共にTikTok動画を作成して啓発メッセージを配信、医療従事者に対しては進みつつあるワクチン接種の会場内の導線整理を通じてサポートしています。
©MdM Japan
左:ワクチン接種会場の導線整理をサポートして、円滑な接種を促します
右:珍しそうにマスクのゴムを引っ張る女性にマスクの使い方を伝えます
左:ワクチン接種会場の導線整理をサポートして、円滑な接種を促します
右:珍しそうにマスクのゴムを引っ張る女性にマスクの使い方を伝えます
世界の医療団は、ラオスの保健医療システムを改善するために長年活動してきました。今ラオスでは、私たちのようなNGO団体と政府、そして市民が一体となって、感染予防に取り組む必要があります。 世界の医療団 ラオス事務所 |
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どんな活動でも、活動を支える資金がなければ行うことはできません。ラオスでの今までの活動は、皆さまからのご寄付なしでは成し遂げることができませんでした。改めて、今までの温かなご支援に心から感謝申し上げます。緊急予防啓発活動後には、母子保健に関する知識の向上を通じて、住民が自らのニーズに基づき、住民主体で健康を目指すプライマリ・ヘルスケアを浸透させることを目指して活動を続けていきます。
ラオスに持続可能な医療体制が根付くように、 *世界の医療団へのご寄付では、所得控除または税額控除の寄付金控除が受けられます。 支援例©MdM Japan
感染防護具 ©Kazuo Koishi
診療所スタッフの研修 |
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