©Motaz Azaiza

世界の医療団はパレスチナ市民の安全と人権の尊重を国際社会に求めます

⁻東エルサレムとガザのパレスチナ住民を保護すること、イスラエル軍の攻撃によって負傷した人々が医療を受けられるよう緊急かつ速やかな措置を講じること

5月11日(火)現在、パレスチナ赤新月社(PRCS)によると、占領下にある東エルサレム旧市街のアル・アクサ・モスク敷地内での武力衝突および抗議活動において、612人のパレスチナ市民が負傷したとの報告が入っています。411人が入院、うち7名が重体となっています。(5/18現在、攻撃の激化によってパレスチナ市民200人が死亡、約4万人が避難する事態となっている)
ゴム被覆鋼弾、身体暴力、催涙ガスなどのイスラエル軍による暴力によって、パレスチナ市民に死傷者が出ています。ヨルダン川西岸地区から東エルサレム地区への救急車の増車を要請しましたが、イスラエル当局に拒否され、救急救命治療が妨げられています。また、PRCSの救急隊員に対する催涙ガスやゴム被覆鋼弾での攻撃も確認され、救急車も損傷するなどの被害を受けています。

ガザ空爆によって子どもたちも犠牲になっています。すべての紛争当事者が市民、特に子どもを保護すること、国際社会は国際法違反の常態化を許すことなく、国際法の尊重を呼びかけ、市民の安全確保のための事態解決を図らなければなりません。

半永久的な軍事占領下にありながらも、パレスチナの人々は土地、権利、健康、尊厳の回復と確保を求め続けています。緊張緩和を呼びかけるだけでなく、イスラエルとパレスチナ間の力の不均衡と不平等、過剰な武力行使、国際法違反を認識し対処することが、今、国際社会に求められています。パレスチナ市民の医療アクセスを確保すること、東エルサレムのパレスチナ人への非人道的行為に対する真の説明責任を追及し、明確かつ具体的な行動をとる必要があります。

構造的な領地問題、絶え間なく続くコミュニティ解体への脅威は、東エルサレムに暮らすパレスチナの人々に深刻な心理的影響をもたらしています。住まい、家族、暮らしを脅かす持続的な恐怖状態にある、その傍らで拡がっていく違法入植地、これまでの暴力に対する不処罰に直面し続けています。

子どもたちや市民が紛争の犠牲になっています。民間人や子どもを標的にした行為は、重大な国際法違反です。封鎖は、インフラを破壊し、子どもたちの健康、教育、保護、暮らしに重大な影響を及ぼしています。犯してもいない罪で子どもたちが罰せられているのです。

MdMは、イスラエルによる国際法違反行為の是正を求めます。占領行為とデモ参加者や医療従事者、子どもたちに対する過剰な武力行使の中止、医療アクセスの確保を要請します。国際社会は、イスラエルの人道法違反に対する不処罰の常態化から目をそらすことなく調査をすること、イスラエルに対し説明責任を果たすよう重い腰を上げて今、動かなくてはなりません。


パレスチナ

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