緊急事態宣言発令の前日となった4月24日(土)、東池袋中央公園には、配食を待つ方々の長い列ができていました。感染拡大防止のために人々の間に十分な距離を保っていることもありますが、それでもやはり「いつもより並ぶ人が多いような気がする…」という声が、スタッフのあちこちから聞かれました。その言葉通り、TENOHASIが実施する炊き出しに列をなした人数338名。今年1月、コロナ禍において初めて300人を越えてから、その数は増加する一方です。
また世界の医療団が実施する医療相談会には43名の方が来られ、感染拡大により収入源を断たれ経済的理由から治療を断念する人、先行きの見えない生活の中で心身に不調をきたし、不安を吐露する人などが見られました。
生活相談では、東京都が提供する緊急一時宿泊所(ビジネスホテル)の利用に関する情報提供を実施。相談に来られた方17人のうち、9名の方が利用を希望しました。
「今日、食べるものに困る」、「お金がなくて医者にかかれない」…
新型コロナウイルスによる負の影響は、データという目に見える形で表れています。
しかし、数値だけでは決して見てとることができないその背後にあるものもより深刻化してきています。
炊き出し生活医療相談会に来れば、必要な情報が入手できたり、生活やからだの困りごとを相談できたり。困った時の選択肢のひとつになれば、との思いのもと活動は続いています。
©Kazuo Koishi