認定NPO法人「世界の医療団」(本部:東京・港区 理事長:ガエル・オスタン)の「東京プロジェクト(*3)」が第9回精神障害者支援活動賞(リリー賞)「支援者部門」を受賞致しました。
世界の医療団は、2008年末に行われた調査で「ホームレス状態の方々の実に60%が何らかの精神疾患を抱えている」という結果を受け2010年にNPO法人TENOHASI、べてぶくろと共同で2010年にこの東京プロジェクト設立しました。現在の行政によるホームレス対策では、精神障害者に対応したものがなく、精神疾患を煩っている方々が生活保護や適切な医療が受けられない状態にあります。我々のプロジェクトでは、精神科医、臨床心理士、精神保健福祉士、看護師などのプロジェクトメンバーが路上や炊き出しの場に出て、精神疾患を抱えるホームレス状態の人々を医療や福祉につないだり、社会復帰を目指したリハビリプログラムを展開したりと包括的な支援を行って参りました。見過ごされてきた支援を地域や行政、医療機関と連携し、開拓する取り組みが評価され、今回の受賞の運びとなりました。今後は今までの活動を継続していくとともに、他の地域の支援にもつながるモデルの確立も視野に入れ、より一層精進して参ります。
(*1)特定非営利活動法人 地域精神保健福祉機構・コンボ(Community Mental Health & Welfare Bonding Organization)
「精神障害をもつ人たちが主体的に生きて行くことができる社会の仕組みつくり」を目的とし、平成19年2月に設立したNPO法人です。「当事者の視点」を活動の主点に据え、当事者、家族および専門職を対象とした情報提供や、ACT・家族心理教育・就労支援など科学的根拠にもとづくプログラムの実践および普及活動、そして、地域精神保健福祉の発展に資する活動などを主に行っています。
(*2)精神障害者自立支援活動賞(リリー賞)
精神障害者の社会参加支援や地域社会での自立を促す活動を行なっている当事者・当事者団体を表彰し支援するため、2004年に設立されました。この表彰を通じて、精神障害者の社会参加・自立のための独自的で優れた活動を紹介することにより、精神疾患への一般の正しい理解を得る機会となることを目的としています。
■主催 NPO法人地域精神保健福祉機構(コンボ)
■協賛 日本イーライリリー株式会社(*4)
■募集期間 2012年9月3日~12月31日
■応募件数 当事者部門 51件 / 支援者部門 44件
■選考 「当事者部門」「支援者部門」の双方について、
①当事者を主体とした取り組みであること
②独自性
③社会・医療・保健福祉へのインパクト
の3点を主な選考基準として、2013年2月3日(日)に選考が行われました。
(*3)東京プロジェクト(ホームレス状態の人々の精神と生活向上プロジェクト)
「医療・福祉支援が必要な生活困難者が地域で生きていける仕組みづくり・地域づくりに参加する」をプロジェクト理念とし、池袋周辺と他の地域でホームレス状態にある方々に向け、医療・保健・福祉へのアクセスの改善、そして精神状態と生活状況の底上げ、地域生活の安定を目的とした活動です。
(*4)日本イーライリリー株式会社
イーライリリー・アンド・カンパニーの子会社で、革新的な医薬品の輸入・開発・製造・販売を通じて日本の医療に貢献しています。統合失調症、うつ、双極性障害、注意欠陥・多動性障害(AD/HD)、がん(非小細胞肺がん、膵がん、胆道がん、悪性胸膜中皮腫、尿路上皮がん、乳がん、卵巣がん)、糖尿病、成長障害、骨粗鬆症をはじめとする、ニューロサイエンス領域、がん領域、糖尿病領域、成長障害領域や筋骨格領域における治療法を提供しています。詳細はホームページでご覧ください。http://www.lilly.co.jp
お問い合わせ先
報道関係の方:世界の医療団 広報・片岡英彦
メール:kataoka@mdm.or.jp 電話:03-3585-6436
申込方法:社名、媒体名、お名前、取材人数、ご連絡先をメールにてお送りください。