今も続いている今世紀最悪の人道危機
「アラブの春」に端を発し、2011年にシリアで内戦が勃発してから10年目の春が訪れました。戦闘で街は破壊され、38万人もの人々が命を落とし、多くの市民が住み慣れた家を後に避難することを余儀なくされました。宗教的、政治的な思惑が複雑に絡みあい混乱を極めている内戦は、10年経った今も続いており今世紀最悪の人道危機とも言われています。
医療施設も医療従事者も攻撃対象になっている現実
2020年2月以降、400万人が暮らすシリア北部イドリブ地方では破壊行為が激増して、毎日のように爆撃が繰り返されています。交通網は寸断され、医療施設も破壊され、医療従事者も攻撃の対象にされており、多くの人道支援団体の活動は困難を極めています。シリアの人道危機は10年経った今も現在進行形です。シリア国内にとどまる市民は、日々の爆撃におびえながら、水も食料も十分ではない環境で暮らしており、必要な医療ケアも受けることができない状況下にあります。
このプロジェクトを支援する
*世界の医療団へのご寄付では、所得控除または税額控除の寄付金控除が受けられます。
*世界の医療団は、受け取った寄附金を特定の支援プロジェクトのみに充てることなく、
頂戴した寄附の総額を支援活動全体に分配することを原則としています。
©AA 時事通信フォト
2021年2月撮影。一瞬にして破壊される日常生活。
2021年2月撮影。一瞬にして破壊される日常生活。
国外へ逃れても続く難民の過酷な生活
シリア難民の約45%にあたる558万人*は、周辺国のトルコ、レバノン、ヨルダン、イラクなどに逃れています。しかし、国外で難民として認定されたとしても、心安らぐ生活が待っているわけではありません。
国外に避難したシリア難民の6割以上が住むトルコでは、貧困や差別だけではなく、アラビア語を話す彼らに言葉の壁も立ちはだかります。
*2021年2月現在、UNHCR
世界の医療団では、2012年の10月からシリア人医師、看護師、助産師、薬剤師ら医療従事者たちとともに、活動を続けています。
① 一次診療や予防接種などのプライマリーヘルスケア、慢性疾患ケア ② 医薬品、医療資材の供給、医療スタッフの人材育成 ③ こころに傷を負った人々のメンタルサポート |
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医療人材の育成
シリア難民支援 医療コーディネーターのHiba(ヒバ)からのメッセージ「シリアの医療システムはとても脆弱です。医療資材や薬品の価格が高騰しており、医療人材も慢性的に不足しています。医療従事者として働き始めたばかりのスタッフが急な対応を迫られることも多く、経験を積んだ私たちが現場で指揮し医療人材を育成しています」 |
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シリアでの活動実績(2020 年)
◆ 世界の医療団のサポートを受けた難民数 ◆ ◆ 世界の医療団がサポートした医療機関数 ◆ |
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