バングラデシュでは、2009年から首都ダッカの郊外で年に2回の「スマイル作戦」を行っており、今回で8回目となります。今回は日本から医療ボランティア6名、フランスから医療ボランティア3名が参加します。日本の医療チームは、2012年11月15日に羽田空港を出発。日本からバングラデシュへの直行便はないため、香港を経由し、11時間の空路を経て現地時間の夜に、首都ダッカに到着します。
その翌日、ダッカ市郊外のパートナー病院で患者を診察し、翌日から帰国日前日までの手術スケジュールを次々と決定していきます。多い時で1回のミッションで診察する患者は200名を超えます。スマイル作戦のことを聞きつけ、何日もかけ何百キロを旅して診察にくる患者も少なくありません。手術期間中は、物品や設備が限られた環境の中、最大限の技術を駆使して、短時間でより正確、安全な手術を行います。普段から第一線で活躍する医療者の実力が必要とされる、大変な緊張感を伴った時間が流れて行きます。また、時間のある限り術後の患者が待つ病棟を回診し、術後の経過がより良くなるように尽力し、加えて触れ合いの中で患者や家族の不安を解消することにも尽力します。
時間や環境が許す場合は、術後の患者の家を訪れ、生活状況とそこに現れた変化の観察や本人や家族など周囲の人々へのインタビューなどを通じ、「スマイル作戦」のインパクトを測る質的な調査も行います。
他方、活動に協力する現地スタッフや若い医師、医学生らへのヒヤリングや育成も行い、活動の大切な柱の一つである技術の伝達、自立への支援も継続して行いっています。
参加する医師は、「ただ外見を修復するだけの手術ではなく、人としての誇りや尊厳を取り戻してもらい、より豊かな生活を送っていけるようにすることが私たちの目的」と語ります。その目的を達成するべく、医療チームは朝から晩まで、時間のある限り、子どもたちやその家族に「笑顔」を増やしたいという思いを胸に、全力を尽くしています。
こうした活動の継続が可能になるのは、継続したご支援を頂いているからにほかなりません。寄せられる温かなご支援に感謝するとともに、バングラデシュで活動するボランティアへの応援をお願いいたします。
帰国後、活動内容を本サイトにて報告致します。
スマイル作戦 バングラデシュ
活動地:バングラデシュ ダッカ市郊外およびコックスバザール
日程:2012年11月15日〜11月24日
派遣ボランティア:与座聡、山田信幸、江口智明、吉村圭、石原恵、原田昌子、ナディア・スマイル、フランソワ・ゴシア、ジャンクロード・アダン
活動病院:ゴノシャスタヤ・ケンドラ大学病院
スマイル作戦について
世界の医療団 日本の活動
世界の医療団の活動
※写真の集合写真は、11月15日の羽田空港出発前の原田看護師、石原看護師、江口先生、与座先生です。