東日本大震災:現地医療活動レポート20

東日本大震災:現地医療活動レポート20
ホットヨガスタジオLAVAさまから世界の医療団にご支援のお申し出をいただいたのは、2012年の2月。LAVA会員のみなさまからの善意のご寄付と、必要ならばボランタリーなスタッフの参加も検討したいとのお話をいただいた。

運動を切り口にこころにはたらきかけていく運動チーム(公益財団法人 明治安田厚生事業団 体力医学研究所)の活動が、担当者の目に留まったのだときいた。

その後、現場への視察同行2回を経て、8月には大槌町内の病院スタッフ向けに月1回6ヶ月間の予定で、LAVAチームによるヨガレッスンを開始した。

正しいやり方を知らないから、専門家と一緒でなければできない、ヨガでなければならない、そんな先入観を取り払い、自分にとってのセルフケアを見つけてほしいと思っている。

被災後は、それ以前にはなかったような縛りが生活に生じている。知らぬ間に自分で心理的な限界をつくっているかもしれない。身体で感じる気持ちよさは、心に伝わる。こころに新鮮な空気がはいれば、少し世界が、日常が変わる・・・その感覚を思い出してほしい。

初回を担当した3人のメンバーは、病院スタッフとの対話を大事にしていました。 馬路講師は後からこの時のレッスンを振り返っています。

「(実施するまでは)何ができるのか、こうしてあげたら喜ばれるだろうか、どんな風に接するべきか…などなど様々な想いが頭を巡っていたように思う。」

「(レッスンを終えてみると)たった1時間ほどでも、腹を割ってコミュニケーションをはかれば、信頼関係がうまれ、そこには温かな穏やかな空気が満たされる。いま意識し大切にしていることが再確認できた時間でした。」

講師も参加者も原点にもどっていく。馬路講師の言葉を借りると

「やはり行き着くところは、シンプルに私が私でい続けること。」

レッスンを終えて、さわやかにかいた汗をぬぐって仕事に戻っていく看護師さんや技師さんらの満面の笑みが、院内の空気をさらに明るくしていたのが印象的でした。

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