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新型コロナウイルス感染症Covid-19:平時でも非常時でも最も影響を受けやすいのは、経済的・社会的に弱い立場にある人たち

この数カ月、新型コロナウイルス感染症の流行が世界各地で拡がり続けています。日本においても、日々状況が変わる中、政府や自治体、各機関による様々な措置が講じられています。
社会に混乱が起きている時期だからこそ、経済的・社会的弱者とされる人たちの置かれている状況を社会は見過ごすことがあってはなりません。感染症の流行では、公衆衛生対策を講じることが重要であり、情報が行き届かない人たちにも予防措置をとる必要があります。また、かつてない危機にもある医療機関への人員を含めた公的支援、経済的社会的弱者層の双方を優先とする喫緊の取り組みを要請します。

弱い立場にあるとされる人々たちは、公衆衛生対策や予防措置の枠組みからも疎外されやく、また情報へのアクセスがない人々は、更に予防からも、時に医療システムからもすり抜けてしまう現状があります。路上生活者、不安定な住環境にあるホームレス状態にある方、貧困層、独居高齢者層で感染症予防の情報がない方が、一体どうやって推奨される衛生手順を日々の生活に取り入れることができるのでしょうか。感染症の流行を知らない方もいるかもしれません。手洗いをするにも石鹸や消毒液が手に入らない方、混雑する場に行かない、手洗い、うがいなどの予防情報が届かない方、飛沫感染を防ぐための咳エチケット、そのような情報が届いていない方がいます。万が一、不安定な住環境にある方が感染症に感染すれば、社会への影響も計りしれません。
更に、有事の際に医療福祉ケアへのアクセスがない方、少ない方が持つ脆弱性は、彼らをより深刻な状態に追い込む可能性が高く、健康を阻害する要因にもなりえます。
医療は基本的人権です。公衆衛生からの観点からも、そういった方々の予防手段と医療へのアクセスが忘れられることがあってはなりません。

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今回のコロナウイルス感染症の流行は、医療システムへの脅威となり、医療だけでなく社会全体に警鐘を鳴らしています。感染症に対する適切な手段を講じず、もしくは傍観するだけであれば、公衆衛生、医療崩壊が現実味を帯びてくるでしょう。その時、最初に犠牲になるのは、不安定な状況にある人々。ホームレス状態にある方や移民、平時にも医療アクセスがない方たちです。日本に居住するすべての人々が医療ケアと予防に効果的にアクセスできる、普遍的であるはずの権利の重要性を改めて問い直す時期に来ています。

混乱に戸惑う中であっても、すべての人々にとって健康は権利であり、公衆衛生も予防もそのために欠かせないものであることを忘れないでください。 

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