インド洋にあるマダガスカルでは、毎年夏に世界の医療団フランスチームがプロジェクトを行ってきました。今なお、重篤なケースが多く、高い技術を持った日本人医師の参加が繰り返し求められています。今年も昨年に引き続き、日本から医師と看護師の2名、与座聡(形成外科医)、石原恵(看護師)が参加することになりました。
7月26日の夕刻に成田空港を出発し、バンコク、ナイロビ経由し、医療チームはおよそ30時間の空路を経て現地時間の翌日昼過ぎに、マダガスカルの首都アンタナナリボに到着します。そして翌日の朝には、病院での手術を開始します。このプロジェクトによる手術を受けようと、患者はマダガスカル全土から集まってきます。
医療チームが現地に到着し、その翌日から手術が始まります。朝から日が暮れるまで、昼も立ったままサンドイッチをつまむ程度の休憩をはさみ、2部屋同時並行で手術をこなしていきます。世界の医療団マダガスカルで働くニボ医師が、現地の技術では手術が難しいケースを重点的に選別しているため、手術スケジュールの決定までとても効率的に進み、優先して手術が必要と判断した症状の重い患者から確実に手術が受けられます。
ニボ医師は「不全唇裂や軽度の瘢痕等については、マダカスカル人医師でもできるし、他のNGOが手術してくれる。世界の医療団は出来るだけ他のチームが避けている症例を手がけたい。」と言います。
手術台に向き合う医療ボランティアの胸にあるのは、「少しでも綺麗に、一人でも多くの患者を治してあげたい」という思いです。世界の医療団の手術を受けることができるのは、ほんの一握りにすぎないかもしれませんが、一人一人の患者に真摯に向き合い、全力を尽くします。
こうして最終日には手術をした全員を診察し、帰国の途につきます。一人でも多くの患者とその家族の顔に満面の笑顔が訪れることを期待しながら。
スマイル作戦 マダガスカル2012
活動地
アンタナナリボ市内
日程
2011年7月28日(木) 〜 8月4日(土)
派遣ボランティア
日本チーム(医師、看護師2名)
与座 聰(形成外科医)
石原恵(看護師)
フランスチーム(形成外科医、麻酔科医、看護師)6名
フランソワ・フサディエ(形成外科医)
イザベル・バルテレミー(形成外科医)
ミュリェル・ブリー(形成外科医)
ジェラール・マシュー(麻酔科医)
シルヴィ・デュモルティエ(麻酔科看護師)
ユマ・グルビル(看護師)
活動病院
アンタナソボ大学病院
医薬品
フランスから空輸、現地ストック、日本から持参
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