アフリカにおけるエイズと麻薬常習者(パリ、2011年11月25日)

12月1日・世界エイズデー

アフリカにおけるエイズと麻薬常習者(パリ、2011年11月25日)

タンザニアは、アフリカの中でも麻薬密売の主要な取引拠点の一つとなっています。麻薬の消費の場であり、同時に麻薬取引の現場にもなっています。現在2万5千人以上の麻薬常習者が存在しており、その数は増え続けています。これにより、特にヘロインの注射使用が広がる大都市でHIVや肝炎の感染が徐々に拡大しています。

こうしたタンザニアでのエイズ患者の広がりに対して、世界の医療団ではすでに18年前から対策をとってきましたが、現在、タンザニアの全人口の6.5%がすでにエイズに侵されています。世界の医療団の活動は、主に注射器による薬物常習者など、よりリスクの高いグループに向けた活動です。世界の医療団が実施した調査によりますと、麻薬を常用する男性の30%と女性の67%が、HIVで感染されていることがわかりました。この驚くべき感染の広がりへの対策として、世界の医療団では、一年前、タンザニアの首都ダルエスサラ
ームにて、東アフリカ地域の麻薬の注射による常習に伴うリスクを軽減するための初めてのプログラムを開始しました。世界の医療団の持つ専門知識に基づき、1980年代以降、特にアフガニスタンで実施したエイズ対策と同様のプログラムを世界の医療団は、2006年からブールで行ってきました。滅菌された器具の使用、ダルエスサラームでの病院でのメダトン(合成鎮静剤)の導入支援など、世界の医療団のプログラム活動による受益者は増加しました。他のアフリカの国々に向けて感染が拡張していくリスクを軽減できることが、多くの肯定的な結果によって示されました。

2011年12月4日から8日にかけ、アフリカ地域の証言活動が実施されます。これは世界の医療団が初めてアフリカのエイズと性感染症(ICASA)に関する国際会議としてアディスアベバで行うものです。世界の医療団はこの会議に以下のようなタイトルを付します。

「隠れている感染症を目に見える形にして戦っていきます。アフリカでの薬物常習者のHIV感染、HIV感染に有効な対応を」

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