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世界の医療団2018年度活動報告会 レポート

2019年2月21日(木)、2018年度活動報告会を開催しました。当日は、世界の医療団の活動に関心をお寄せいただく多くの方々にご出席いただきました。

会では、世界の医療団日本事務局長 畔柳奈緒による挨拶を皮切りに、世界の医療団日本による5つの国内外のプロジェクトについて、活動報告が行われました。

世界の医療団2018年度活動報告会

「ロヒンギャ難民コミュニティ支援プロジェクト」からは、プロジェクトコーディネーターの具より2018年4月までの緊急医療支援活動、そして、8月から実施する保健衛生問題と災害に対するコミュニティ・レジリエンスの強化を図る「ロヒンギャ難民コミュニティ支援プロジェクト」について報告をさせていただきました。住民参加型かつ人材育成に注力することで、継続的かつ集中的な支援を目指していることを強調しました。

次に、形成外科手術を必要としながらも、その機会に恵まれない患者たちに手術を行うプロジェクト「スマイル作戦」。20年以上にわたり44回に及ぶミッションに参加、1,000件以上の手術を行ってきた與座聡医師より、スマイル作戦の歴史、形成外科や疾患についての概要、実際のミッションについて詳細をお伝えいただきました。これまで與座医師が施術した患者と家族の方々の写真、その声を紹介し「スマイル作戦には力がある」という言葉で締めくくられました。

世界の医療団2018年度活動報告会 5歳未満の乳幼児死亡率削減に向けて、ラオスの小児医療基盤の構築と強化を目指す「ラオス小児医療強化プロジェクト」からは、2019年1月にアドバイザーとして現地ラオス・フアパン県にて進捗状況などの確認を行った若杉なおみ医師と土屋宏人医師からの発表です。

土屋医師の報告では写真と動画が多用され、様々なエピソードを交えながら、国民性や文化などが小児医療に与える影響、そして日本との比較を用いてラオスの医療を取り巻く現状について、分かりやすく説明していただきました。

若杉なおみ医師 若杉医師からの報告では、まずパブリックヘルスの歴史からみた子どもの死亡率低下について、それが社会的要素と密接に関わっていることなどの解説がありました。さらにラオス・フアパン県における小児医療の実際、事業や意義についての説明があり、「このプロジェクトは希望が持てる」という力強い言葉で活動の重要性について述べられました。




小松原ゆかり健康運動実践指導者 地震、津波、福島第一原発事故の影響を受けた福島県沿岸部の相双地区でのこころのケア活動「福島そうそうプロジェクト」からは、小松原ゆかり健康運動実践指導者の報告です。実際、会場でも、出席者のみなさんにサロンで行う健康運動を体験していただきました。小松原健康運動実践指導者の「要するにサロンに集まっていただいた方が笑顔になって帰ってくれればそれでいいんです」との言葉を裏付けるように、数分の運動で場の空気が和み、人々の笑顔が溢れる時間となりました。


最後に、ホームレス状態の人々の精神と生活向上プロジェクト「ハウジングファースト東京プロジェクト」からは、昨年に引き続き、西岡誠医師による報告です。

西岡誠医師 「医療の観点からホームレス状態の人の健康状態」というテーマで、ホームレス状態がいかに身体に悪影響を及ぼすか、それにも関わらず医療にかかる患者がいかに少ないか、などの調査結果が報告されました。また、そのような生活困窮者のために設立された無料診療所”ゆうりんクリニック”については、「医療以外の困りごとを積極的に拾う」という西岡医師の言葉通り、医療とソーシャルワークの密接な関わりあいなどについて説明がありました。

報告会に参加された方々からは、「活動内容をよく理解できました」、「今後活動に是非参加したい」という嬉しいお言葉を頂戴しました。

世界の医療団は、今後も「誰もが治療を受けられる世界を」目指すとともに、その想いに共感し多くの方々の賛同を得られるよう、積極的な活動を行ってまいります。
引き続き、世界の医療団へのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

©Kazuo Koishi

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