©Kazuo Koishi

Jahida (17) ーロヒンギャの証言

キャンプ住民の半数が子どもだという。両親や家族を亡くし、あるいははぐれてしまった未成年の子どもたち。彼女は17才、声にはまだ少女らしさが残る。
何になりたい?との質問に「私がなれるもの、できる仕事が、やれる機会があるんだったら、それになりたい。何でもやってみたい。でも服が好きだから、服に関係する仕事がいいかな」とうれしそうに答えてくれた。

ロヒンギャの証言


©Kazuo Koishi

2017年12月にバングラデシュに着きました。父は2017年8月25日以前に亡くなりました。昨年8月のあの暴動の時、母は殺されてしまいました。誰が、どうやって、母を殺したのかはわかりません。あの時は、放火、銃撃、レイプ、いろんな恐ろしいことが、あちこちで起きていましたから。

18才の兄、12才の妹がいますが、バングラデシュへ逃げてくる途中にはぐれてしまいました。インターネットやCIC(Camp in Charge)、キャンプ内でのアナウンス、掲示板を通じ、ずっと彼らを探し続けています。でも今も見つかっていません。ミャンマーにいるのかも。彼らに会いたい。見つけたい。

キャンプでは、マジ(ロヒンギャ・コミュニティのリーダー)のおうちに住まわせてもらっています。一番困っているのは食べ物、それからどこかに移動するとき、お金を持っていないので、何かを買ったり、トゥクトゥクを拾うことができません。

ミャンマーで暮らしていた時は、3年間だけ学校に行きました。7才から10才までの間です。英語とビルマ語を習ってみたい。でも両親はいないし、マジにそんなことまで頼れない。

自分たちが住む土地を取り返したい。自分たちで、自分たちの足で、生活できるようにならないといけないと思う。

ミャンマーは恋しいけれど、今はまだ怖くて帰れない。市民権が保証されるのであれば、ミャンマーに帰りたい。それと帰る前にここで勉強することができれば、きっと将来の糧になるはず。勉強したい。

©Kazuo Koishi

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

最新記事

参加する

世界の医療団は皆様からの寄付・
ボランティアに支えられています。