2018年10月5日、ノーベル平和賞がデニ・ムクウェゲ医師、ナディア・ムラド氏に授与されるとの発表がありました。
女性への許しがたい残虐な暴力、社会が抱える構造的な問題に女性が苦しむ現実があることが、露わになりました。
2015年より、世界の医療団ベルギーはムクウェゲ医師と彼のチームとともに、パンジ病院で性暴力の被害者の支援活動を続けています。この活動によって、1ヶ月に平均170人の女性が手術や治療を受けています。
「この喜ばしいニュースが届いた時も、ムクウェゲ医師は手術中でした」世界の医療団のブカブ在住のコーディネーターEric Wijnantsは話します。
「まったくもって彼らしい話です。彼にとって一番大切なことは、性暴力の被害者を癒し、救い、守ることなんです」
「ムクウェゲ医師、協働する支援団体、パートナー、医者、助産婦、精神科医、弁護士、パンジ病院のスタッフすべてがひとつのチームとなり、性暴力と闘っています。パンジ病院のパートナーとして、その活動に参加し、取り組む一員であることに誇りを感じます」
世界の医療団ベルギー事務局長のPierre Verbeerenはコメントしています。
1999年にパンジ病院を設立してからというものムクウェゲ医師は、コンゴの地で、紛争の武器のひとつとして性暴力が横行する現実に直面してきました。兵士によって、性的に生殖的に傷つけられ、性器を破壊された数え切れない女性が、ムクウェゲ医師に助けを求めてきました。ムクウェゲ医師は、性暴力の被害にあった女性たちの治療と支援に人生を捧げることを決意しました。あれから20年、パンジ病院は今、患者の身体的、精神的、社会的回復を支援する、すべての性暴力の被害者たちの拠り所になっています。
ムクウェゲ医師とそのチームに、心からの敬意の意を表します。ノーベル平和賞受賞、おめでとうございます!
現地より、ムクウェゲ医師と歓喜にわくチームの様子が届きました!