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スマイル作戦ミャンマー2016:ミッション報告~初の海外医療支援で感じたこと~

形成外科手術を必要としながらも、その機会に恵まれない患者たちに手術を行うスマイル作戦。
今回で9回目となるミャンマーでのスマイル作戦が、2016年11月13日から11月19日にかけて同国首都ネピドーで実施されました。
今回、スマイル作戦にはじめて参加した森かおり医師(麻酔科)によるレポートです。

スマイル作戦ミャンマー2016:ミッション報告~初の海外医療支援で感じたこと~
今回の病院に関しては機器や薬品などは十分にあったと思うが、首都にある国立の総合病院であるネピドー総合病院であっても、麻酔科医が3人しかいないという現状など医療者のマンパワー不足を感じた。その点、手術の提供だけでなく、教育や人材育成にシフトしたほうが自立した医療を確立する助けになるのではとも感じた。現地では『日本への留学』希望の多いことが特に印象的だった。帰国後、今回手術に参加していた現地の歯科医の女性と連絡先を交換し、SNSでメッセージのやり取りなどをするようになった。個人と個人の話だが、現場レベルでの情報交換も可能になるため、こういう草の根の交流を重ねることも重要なのではないだろうか。今後も現場医師との友情を深めてみたいと思う。

スマイル作戦ミャンマー2016:ミッション報告~初の海外医療支援で感じたこと~
また今回のミッションで、ネピドーとヤンゴンを訪問して、地方と都市の格差を感じた。日本も同様だが、病院やスタッフの分布の不均衡や、貧困層と富裕層の格差も問題で、自分自身は勉強不足ではあるが医学教育や保険制度をはじめ、制度の面での整備が進めば状況は改善するのではないかとも感じた。 私にとって今回が初めての海外での医療支援の参加となった。医師ならば、誰もが困っている人の役に立ちたいと考え、一度くらいは海外医療支援活動にも興味を持つ…でも、病院での勤務や毎日の生活で精一杯でなかなか参加には至らない…私もそんな一人だった。声をかけて頂いてから実際に参加するまで、海外医療支援はどのようなものか、どんな医師やナースが参加するのか、興味と不安が多かった。今回のミッションに参加して、そのような個人的な興味関心は満たされたが、そこに留まることなく、今後もなにかできることを考えていきたいなと思う。

スマイル作戦ミャンマー2016:ミッション報告~初の海外医療支援で感じたこと~

スマイル作戦ミャンマー


活動地:ミャンマー・ネピドー総合病院
日程:2016年11月13日~11月19日
派遣ボランティア
森岡大地、山田信幸(形成外科医)
岡田朋子、森かおり(麻酔科医)
川越昌子(看護師)


手術と診察


診察人数:32名
手術人数:20名
手術を受けた患者の年齢区分(歳)
0~2(3人)、3~5(3人)、6~10(6人)、11~20(5人)、21~30(2人)31~40(0人)、41~50(1人)、51~60(0名)、61~(0人)、不明(0人)

*写真一番上:術前診察をする森かおり医師

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